お弁当の万年屋 -「お弁当屋」の枠を超えた新たな挑戦-

大洗で大規模なお弁当屋を営みつつ、水戸市にある工場を拠点に学校給食なども手掛ける「お弁当の万年屋」。「お弁当屋さん」の枠組みを超えた、様々な事業を展開しています。

『当社は日配で会社にお弁当をお届けする所謂「産業給食」や学校給食、法事やイベント事などに出す大規模なお弁当作りをメインとしています。今年は新型コロナウイルスの影響が甚大で観光バスツアーが軒並みキャンセルとなってしまいましたが、例えば観光ツアーのお弁当は、その年・その季節ごとに特別なお弁当を提供させて頂いています。』そう語るのは、運営会社である「こうじや」部長・外岡博明さんです

 

印籠弁当でお馴染み-

主力商品としては「駅弁」も上がられ、水戸駅でも販売している「印籠弁当」が有名です。

HPから抜粋

『駅弁は、印籠弁当の他にも、大洗駅とアクアワールド大洗で販売しておりまして、アクアワールドはちょっと変わってまして、その日の日配で余ったお弁当も出していたりします。大洗駅では「タコ飯」がオススメです。水戸には売っていない駅弁です。そして、今回「ARISE GIFT」でも出させて頂き、茨城県が今プッシュしているブランド豚「常陸の輝き」を使った「網焼き弁当」が新発売いたしました。』

HPより抜粋

 

茨城県の新たなブランド豚「常陸の輝き」―

『「常陸の輝き」は、茨城県畜産センターが開発したお肉で、特徴としては「柔らかく、旨みが強い」という所です。流通しだしたのが2~3年前くらいで、最近都内のイベントなどでもプッシュされるようになりました。今回商品として提供する味噌漬けと角煮ですが、味噌漬けは冷蔵庫で1日程度解凍して頂いてその後焼いて頂く。角煮は湯せんするだけで、美味しく食べる事が出来ます。』

「常陸の輝き」について、詳しくは 「常陸の輝き」HPをご覧下さい。

 

蕎麦通を唸らせる「常陸秋そば」-

『「常陸秋そば」は、常陸太田市で作られている蕎麦通の方々にも有名な名産品です。歯ごたえ・風味がよいブランド品種で、今回は乾麺で提供しています。そして「つけけんちん」というスタイルなのですが、これは県北を中心とした伝統的な食べ方で、濃いめの味になっています。このセットは、茨城県ならではの商品になっています。』

 

弁当をルーツとしたお土産品―

『元々駅弁として「たこ飯」「はまぐり飯」があって、それらがお土産品でもあったら良いよね、という発想で生まれたのが「炊き込みご飯の素と美味しいお米のセット(たこ・軍鶏)」です。当初は、お弁当にお米が付いていたら(物理的に)重いよね、という事で、パックの出汁と具が入っているだけの商品だったのですが、茨城県城里町で取れる「ななかいの里の米(コシヒカリ)」が大変好評だったことを受けて、今の形になりました。このお米は数もさほど取れないブランド品種で、本当に美味しいですよ。ちなみに水戸駅で「日の丸弁当」を販売していますが、お米勝負のこの弁当にも、「ななかいの里の米」を採用しています。また軍鶏は、大子町の名産品で、こちらも人気商品です。』

 

茨城県の名産品を多く取り扱う商品構成は、観光での弁当を作り続けているからこその知恵が詰まっています。県北の名産品を扱うのも、紅葉シーズンに来る観光客の方に、ご当地の美味しいものを届けたい、という発想から生まれたものが多いそうです。

 

大洗で獲れる「ホッキ貝」―

ARISE GIFTでは、「ご飯のお供!セレクション[常温]」として、大洗ブランド認証品にもなっている「ホッキ味噌」をラインナップしていますが、大洗で本格的にホッキ貝の商品化に取り組んだのは、最近の事です。

 

『元々はハマグリ漁の際に引っかかるホッキ貝を活用しようと漁協さんと連携したのがきっかけです。ホッキ味噌は北海道ではブランド化もしっかりされている貝で、せっかく大洗でも獲れるのだから、うまく活用できないかと動き始めたのが3年前くらいです。基本ホッキ貝は赤いものが多いのですが、この辺りで獲れるものは餌の関係なのかあまり赤くならなず、ピンク色をしています。そこで「ももいろホッキ貝」としてブランド化しています。固すぎず柔らかすぎずで、美味しいホッキ貝ですよ。』

 

この「ホッキ味噌」は、町の産業にも寄与しています。

 

『ホッキ貝は貝が大きくて剥くのが大変で、剥けば剥くほどゴミが出て、当社では生ものを剥いたりする場所がなかなか確保できなかったんです。そんな時に漁協の婦人部の皆さんを中心にご協力頂いて、獲れた貝を剥いて冷凍した状態のものを当社で買い取る、という形にしたんです。これによりウチは手間が減り、漁協さんにも加工賃をお支払いできるという事で、うまく回るようになった形です。』

 

近年においても、海の幸の新しい商品作りへの探求は続いています。尚、ホッキ貝になぜ味噌を合わせたかというと『お弁当屋として、白米に合う商品作りに拘った』そうです。

吉田屋の「三年梅」・にんべんいちの「踊るちりめん」と共に「ご飯のお供!セレクション(常温)」として販売しています。

 

新しい形での商品作り-

『今後是非ARISE GIFTでも投入したいと思っているのは「おかずのパック」です。現在、ハンバーグと鮭の開発は終わっていて、今後5種類くらい惣菜としての「主菜」の開発をしていきます。お弁当屋だからこそできる、拘れる一品料理をパックにして、単身者なども増えてきて、これから益々「お手軽に美味しいおかずが食べられる」という需要が増してくると思います。今は賞味期限を確保するための研究を行っていますので、もう少し時間がかかりますが、楽しみにしておいてください。』

 

今後ARISE GIFTでは、5種程度の「主菜セット」として販売を予定しています。完成が楽しみですね。

 

「お弁当の会社」から「食品会社」へ-

『ここまでお話したように、当社は弁当だけではない「食品全般を扱う企業」へ変化しています。これからも様々な商品を開発して行きます。せっかく大洗町へ来られた方へ向けてのお土産作りにも力を入れていきますので、宜しくお願い致します。大洗駅や大洗まいわい市場で当社の商品を見かけた際には、是非お手に取ってみてください。』

 

お弁当屋さんの枠を超えた、様々な事業展開に今後も注目です。

お店情報

  • 電話番号:お弁当の予約・配送:029‐267‐5104
  • 住所:茨城県東茨城郡大洗町磯浜町3666−2