うみまちテラス -大洗の観光に新しい“波”を-

コロナ禍、大洗駅の隣に新しく完成した観光情報センター「うみまちテラス」をご存知でしょうか。

 

昨年9月にオープンし、大洗駅隣接という好立地を生かし、電動アシスト付き自転車の貸し出しや、観光コンシェルジュによる観光案内などを行っています。

 

『開業してみて、想定していたより幅広い層の方に来て頂いている、という印象です。「ガールズ&パンツァー(以下、ガルパン)」のファンの方は想定していたのですけど、平日は特に、地元の方にカフェ感覚で来て頂けていますね。』

 

そう語るのは、観光コンシェルジュを務める齋藤千春さん(写真右)です。(写真左は、同じく観光コンシェルジュを務める関根香苗さん

 

『ここ「うみまちテラス」は、観光案内所としての機能はもちろん、イベントを実施したりして、新しい「交流拠点」として機能させたいと考えています。新しい交流を作ったり、町をにぎやかにするという所も大事だと思っていて。とはいえ、コロナ禍でまだイベントは2回くらいしか出来ていないので、これから増やしていきたいと思っています。』

 

施設の外に設置されているサイクルラックを皆で作り上げるイベントと、お正月に実施した書初めのイベントの2つを実施したそうです。『ワークショップ型のイベントを行ったのも、一方通行ではなく、皆で楽しみながら、交流する機会を増やしたいと思ったから』とのこと。そして、レンタサイクルの貸し出しを行っている事もあり、今後「自転車」にも力を入れていきたいと語ります。

 

-自転車好きへ向けた新たな展開

『小規模のイベントは実施しましたが、今度は町全体を巻き込んだものにしたいなという想いがあり、自転車を使ったイベントを開催しています。

★ライドアラウンドin大洗 ※イベントは終了しました。

街がテーマパークになる位置情報アクティビティ

https://tour-de-nippon.jp/ridearound-oarai/

スマートフォンの位置情報を活用したオリエンテーリングのような企画で、特定の場所に行ってチェックインしたり、店舗で買い物をするミッションを達成することで、ポイントを獲得できます。それを自転車に乗って楽しんで頂く、というようなイベントです。集めたポイントはうみまちテラスでハマグリなどと交換もできるんですよ。レンタサイクルでの参加もできるので、ぜひ挑戦してみて欲しいです。

 

サイクルラックを設置した際に改めて思ったのですが、サイクリングを楽しんでいる方が施設に立ち寄ってくれるんです。イベントの際には、東京から自転車で来て下さった方もいたりして、これは私の中では想定外なことで、週末ごとに自転車で寄って下さる方もいらっしゃいます。また、今は厳しいですけど、晴れた週末は全部で15台あるレンタサイクルがすべて出払ってしまう事もあります。宿泊するお客様には日跨ぎで貸し出せるという事も大いにあると思うのですが、こんなに来てくれるんだなという発見がありました。ですので、「自転車」という切り口で、今後も色々展開出来たらと思いますね。』

【レンタサイクル】
利用料金:1,000円/1日 ※前払い
利用時間:9:00~17:30 ※宿に停めて2日以上借りる事も可能

 

齋藤さんは、大洗の新しい観光の切り口として「自転車」の可能性を見出しています。また観光コンシェルジュとして、様々な観光客の可能性を見出す中で、他の層へのアプローチを思案しています。

 

『今後新しくアプローチして行きたいのは「女性の観光客」です。決して悪い事では無いのですが、現状大洗町へいらっしゃる主な層はガルパンのファンの方、サーファーの方などですよね。私が常々思っているのはこの町は男性的なイメージが強いのかなという所。例えばお店の看板やパンフレットなども、筆文字で「大洗」と力強く書かれているイメージが強い。小さい事ですがそういった「見せ方」一つとっても、線が細いですとか、余白をたっぷり取るなどして女性に刺さりやすい「飾らないけどオシャレ」なイメージを表現して、大洗に興味を持ってもらうキッカケにつながれば良いな、と思っています。』

 

このように意識する中で、自身でパンフレットやグッズのデザインも手掛けています。

『施設内には、「うみまちテラス」オリジナルで制作したグッズも販売しているのですが、そのデザインも含めて女性を意識したものにしています。』

グッズのデザインもシンプルに、施設も洗練された空間となっており、新しい大洗の拠点として、今までにないような施設になっているのも特徴です。

 

『取り扱っている商品に関しては、他にも「大洗ブランド認証品」に指定されている商品や鹿島臨海鉄道応援団のグッズ、作家さんが作ったハンドメイド作品なども展開しています。』

大洗鹿島線の待ち時間などに施設に立ち寄って、是非最後の「大洗土産」をお買い求めください。

平日は地元の方で賑わうというカフェでは、軽食も用意されています。

 

-地元では無いからこその視点

そんな齋藤さんは、実は大洗出身ではありません。『日々勉強中』と語る齋藤さんが観光コンシェルジュとして働く理由も伺いました。

 

『観光コンシェルジュとして働く他の2人、そしてカフェを切り盛りする方も含めて皆大洗出身なんですが、私は日立市出身で。元々は住宅メーカーに努めていて、その会社の社会貢献事業で子供向けのスポーツ事業の運営などをしていました。それまで私はお客様と直接関わるタイプの仕事をしてこなかったのですが、その運営を通じて地域の方と交流する内に、「地域を、地元を盛り上げよう」というような仕事に強く魅力を感じるようになりました。そんな折、地元に近い大洗の観光コンシェルジュの募集があり、応募してみようと思いました。地元ではないんですけど、だからこそ客観的に見る事も出来て、役立てる部分はあるんじゃないかと思いまして。』

 

話を伺い思ったのは、町への客観的な考え方・アプローチは、「うみまちテラス」が今後の観光拠点として機能し、今後の大洗に新しい風を吹かせてくれるものだという事です。

 

『まず大前提として当施設は「観光情報センター」です。観光の事は是非「何でも」聞いて下さい!どんなことでも構いません。また、今後もイベントなどを色々実施していき、皆様が「交流するきっかけ作り」をして行きたいと思っています。そして、コロナ禍で大洗に来られないという方も多いと思いますので、SNSなどを通して、町の情報発信なども積極的に行っていきます!コロナが落ち着きましたら是非、フラっと寄って頂いて、どんなところか遊びに来て頂ければと思います。』

 

【SNS】

Twitter:https://twitter.com/oaraiomotenashi
Instagram:https://www.instagram.com/oaraiomotenashi/

 

「うみまちテラス」を通じて大洗に新しい「波」が来るのは、さほど遠くない未来かもしれません。

お店情報

  • 営業時間:9:00~18:00
  • 電話番号:029-352-2715
  • 住所:大洗町桜道301