カジマ -困難な状況だからこその新たな挑戦-

『元々水産品の加工をメインに事業を展開し、創業80年くらいになります。工場で作られた商品を商社に卸すという事をメインで行っていたのですが、2011年に起きた「東日本大震災」によって大きく事業転換を図りました。』

そう語るのは、株式会社カジマで営業企画部長を務める梶間千萩さんです。今年で10年となる東日本大震災がきっかけで、それまで行っていなかった様々な事にチャレンジして行きます。

 

『東日本大震災の際、倉庫が津波の被害に遭って全壊してしまいました。そこを更地にするかどうしようかと検討していく中で、「この工場で作っている蟹や冷凍食品を、地元のお客様に買って頂けるような場所を作ったら良いんじゃないか?」という意見が出たんです。もしかしたら、「カジマって何をやっている会社なの?」と、地元の方にも知られていなかったのではないかと思っています。』

 

-惣菜屋の開業

『地元の方に喜んでもらえるようなお店に出来ればと開業したお店ですが、冷凍品だけの取り扱いだと、そんなに頻繁には来ないじゃないですか?であれば、蟹や魚を使ったお惣菜や、元々あった冷凍のフライやコロッケなどを揚げて販売すれば、定期的に来店して頂けるのではないか、という想いで「惣菜店かじま」として2011年12月1日にオープンしました。』

震災からの復興という時期に、新しい試みとして開業した惣菜店は、『お客様に育てて頂いた』と、来店するお客様の意見を柔軟に取り入れます。

 

『特に2012年のアニメ「ガールズ&パンツァー」のTV放送以降は、作品のファンの方も多く来店して下さるようになりました。店舗の存在を拡散して下さる事だったり、「こういうモノが食べたいです」という意見を頂いたりして、本当に感謝しています。頂いた意見のモノを早速作ってみたりして、来る度に新商品が増えている、というような面白いお店になったと思います。例えば「タルタルソースをかけたい」という意見があれば、サービスしてしまおう!という事になり、最後には「タルタル祭り」という形でイベント化してしまったり(笑)。本当にお客様に育てて頂いた店舗です。』

 

-「かにと海鮮丼 かじま」の誕生

新たに始めた「惣菜店」が、新たな気づきと共により町との接点を増やす流れとなりました。

 

『惣菜店かじまができたことで、地域のお客様を中心に、直接の関わりや繋がりが出来ました。また、大洗町としても震災後に色々活発にイベントを始めたりしている時期だったので、イベントに出店する事で、今まで接点の無かったような多くのお客様と出会う事ができて、もっと地元の方に喜んで頂きたい!という想いが強くなりました。そうした流れの中で、4年前に今度は海の方で飲食店をやらないか、というお話を頂き、「せっかくやるなら、惣菜店のかじまとは違う、でもカジマらしいメニューを出せるような飲食店にしよう」と、新しく「かにと海鮮丼 かじま」を2017年2月10日にオープンしました。』

【カニと海鮮丼 かじま】

〒311-1301  茨城県東茨城郡大洗町磯浜町8253–24  大洗市場食堂内

TEL・FAX:029-212-4737

営業時間 昼:10:00~16:00(オーダーストップ)/夜:予約のみ

定休日:水曜日

 

「かにと海鮮丼 かじま」は、多くの観光客が訪れる漁港近くのエリアに店を構えています。

 

『漁港近辺のエリアは観光客の方が多いエリアなんですけど、逆に大洗に住んでいるとあまり行かないエリアだったりするんです。逆にここにお店をオープンすれば、地元の方も漁港エリアに来て、新しい発見があるのではないか、という想いもありますね。』

 

-コロナ禍でも前向きに

震災という非常事態後に、積極的に新しいチャレンジを行った「かじま」は、コロナ禍においても非常に前向きに「新しい事業」に取り組まれています。

 

『お話した通り、それまでは工場で冷凍品などを作り販売するだけ、という感じだったものが、だんだん自分たちで商品を作っていこうという前向きな気持ちで店舗運営をしていき、お客様がリピーターとなって来て下さると、じゃあもっと可愛く作ったらどうかとか、もっとこういう商品を作ったらどうかと、色々アイデアが湧いてくる、という事を経験しました。

 

今はコロナで厳しい状況ですけど、じっと過ぎ去るのを待っているのではなく、「もっと通販の商品バリエーション増やしたらどうか」というように、逆にアイデアがどんどん湧いてきて、この期間で商売の幅を広げられるような考え方になってきました。今後は自社の商品をもっと増やしつつ、大洗で獲れる特産品や、地域の物を使った商品開発をするなど、商品のバリエーションを増やしていきたいと思っています。茨城県はPRがちょっと下手だとよく言われてたりしますけど、すごく魅力的な食材や商品は多いと思っています。将来的にはそういうの美味しいものを色々集めて「小さな道の駅」みたいなお店にしていきたいと思っています。』

 

逆境下でも前向きな挑戦が新たなアイディアに結び付く、コロナ禍だからこそ、その姿勢に感銘を受けます。

 

-こだわりの通販商品

前述の通り、コロナ禍だからこそ生まれた、ご家庭で楽しめる美味しいメニューが取り揃いました。

 

『コロナ禍で、今まで無かった商品を沢山メニュー化しました。例えばコロッケは、GWを前に大量に仕入れました。ご存知の通り飲食店を開けることができず、大量の在庫になってしまいました。そこで「眠らせておくのではなく、一人でも多くの方に届けるにはどうしたらよいか」という部分をかなり話し合いました。そこで、今までは冷凍品で「ご家庭で揚げて下さい」としていたコロッケを、「揚げてから冷凍すれば、油を扱えないようなご家庭にも需要があるのではないか」と生まれたのが、調理済みコロッケです。』

「ずわいがにたっぷりコロッケ」は、『第6回全国コロッケフェスティバル2018』でグランプリを獲得しました。

 

それまでは無かった発想が生まれ、『揚げて冷凍しても問題なく美味しい』という発見があったそうです。気が滅入りがちな時期に、ちょっとした発想の転換により生まれた商品です。

 

『かに丼や、サーモンといくらの親子丼セットも同じような発想から生まれました。お一人様でも簡単に食べられて、外出しづらい中でも息抜きと言いますか、「ちょっとした贅沢」な気持ちを味わって頂きたいと思います。』

かに丼と、サーモンといくらの親子丼は、2食入りで冷凍保存できるため、いつでも美味しい丼を味わう事ができます。

 

他、カジマといえば蟹!という事で、2~3人前のズワイガニの脚もご用意しております。

 

-ARISE GIFT限定セット

『今回ARISE GIFTさんで取り扱って頂くに当たり、せっかくなら「新しいお客様」を意識し、初めて「カジマ」を知ったという方向けに「トライアルセット」をご用意しました。』

【商品内容】
★かに丼セット(1人前)
★油調ずわいがにたっぷりコロッケ(1個)
★油調かにみそクリームコロッケ(1個)
★油調カジキメンチ(1個)

 

『「初めて」という所で、お一人様でも気軽にご注文頂けるよう、色んな味を1人前でセット組しました。まずは召し上がって頂いて、もし気に入って頂けたら、個別にご注文頂けるとありがたいです。』

 

-手作りのこだわりをご家庭で

『カジマのスタッフはみんな美味しい物を食べるのが大好きで、お客様にも美味しい物を食べてもらいたいと思いながら日々色んな物を作っています。ですので、一つ一つの商品にはすごく手間もかけており、素材もこだわり、大切に作ってます。

 

今の時代機械で作った方が早く・多く出来たり致しますが、本当にコロッケ一つにしてもジャガイモを剥くところから、洗うところから全部手作りで行っています。そういう「美味しい物を食べてもらいたい」という想いを、かじまの商品を通して受け取って頂けたらすごく嬉しいです。

 

今の時代ちょっと窮屈な想いをしたり、苦しい思いをしたり、辛い思いをしてる方たくさんいると思いますが、カジマの商品を食べることでちょっとでも笑顔になってもらったり、幸せになってもらえたらな、と思っています。これからも宜しくお願いします。』

 

こちらは、先日「かにと海鮮丼 かじま」に伺い頂いた、大人気の「かに丼」の定食です。この蟹たっぷりの「かに丼」が、ご家庭でもお楽しみいただけますので、是非ご賞味ください。

お店情報

  • 営業時間:【惣菜 かじま】9時~18時
  • 定休日:日曜日
  • 電話番号:029-267-2110
  • 住所:〒311-1301 茨城県東茨城郡大洗町磯浜町816−1