Beach culture brewing -大洗の海沿いで飲むクラフトビール、至福の時-

大洗シーサイドステーションに、新たな産業が芽生えているのをご存知でしょうか。本日紹介するのは、新しいクラフトビール醸造所「Beach culture brewing(ビーチカルチャー ブルーイング)」です。

既存のショッピングセンターの中に店舗を構えるだけでなく、店内に発酵タンクを設置しクラフトビールを作って販売するという、全国的にも珍しい形態で「Beach culture brewing」は創業しました。

 

『まだ店舗にタンクが無い状態で、現在は知り合いの所を間借りし、醸造したビールを販売しています。プレオープンという形で、金土日の限定営業を行ており、他にイベント出店などを行い、本オープンに備えています。タンクが入り、準備が出来るまで、もう少しかかります。』

 

そう語るのは、「Beach culture brewing」代表の風間智さんです。

—ショッピングセンターの中に出店した理由

新たにビール作りを行うに当たり、なぜ大洗なのか、なぜショッピングセンターの中なのか、お話を伺いました。

 

『元々私は潮来の出身で、サーフィンなど遊びででよく大洗に来ていて好きな土地でした。そんな中、実はたまたま東日本大震災の前日に、ここ大洗シーサイドステーションに買い物に来ていました。翌日、あの地震があり、その後の大洗の被害の映像などを見て、非常に心を痛めていました。そんな好きな町だったこともあり、結婚を機に大洗に移住しました。そして、いよいよお店を持つという段階になった今年、震災から10年じゃないですか。そんな縁も感じます』

 

大洗に移住した風間さん。店舗(醸造所)を出すにあたり、役場の方から色々物件を紹介してもらったそうですが、最終的には大洗シーサイドステーションで出店する事に決めました。

 

『お話した通り、震災前日にその場にいたという「縁」もありましたし、昨今の寂しくなってしまった大洗シーサイドステーションの状況も知っていました。そんな私にとって思い入れのある場所であり、町の中心に位置する場所で開業する事によって、人の流れを作りたいな、と。やっぱりここが賑わっていないと、町全体が寂しい感じがして。それに、ここならば「元々ウチに興味が無かった人」の目にも留まり、フラッと寄って頂けるのではないか、と思います。』

 

—手作りで温かい店内

大洗シーサイドステーションのメイン店舗である「大洗まいわい市場」の正面やや右手にある店内は、落ち着いた、木のぬくもりが感じられる家具が揃っています。

『店内にある家具は、すべて私の手作りです。出来合いのものを入れても良いかなとも思ったのですが、自分で作った方が温かみが出ると思いましたし、そういう手作り感のあるお店の雰囲気にしてみたかったんです。』

電球や植木など、細部にこだわった店内は、メリハリのある落ち着いた空間になっています。この場で飲むビールは、とてもゆっくりとした幸せな時間を提供してくれます。

 

—クラフトビールを作るまで

開業にこぎつけるまで、風間さんはビールに関する様々な経験を踏み、プレオープンではこだわりの2種類のクラフトビールを販売しています。

 

『7、8年前くらいからクラフトビール作りに興味を持ち始め、興味を持つと同時に、地元に近い、鹿嶋にある「Paradise beer factoryで修業を始めました。自然栽培農家が運営している醸造所だったので、農作業の傍ら醸造の仕事をする日々を過ごしました。そして自分のお店を持ちたいと意識し始めたのは4年前くらいですね。そこからParadise beer factoryを退職し、開業資金を貯めるため仕事に奔走しつつ、様々な準備を始めました。そして今年、念願の開業を果たす事が出来ました。』

【プレオープン現在、販売しているビール】

★大洗ゴールデンエール(画像上)

★干し芋レモンホワイトエール

 

金土日にプレオープンしている店内では、上記の2種類のビールを販売しています。「大洗ゴールデンエール(画像上)」は、筆者の感想としては、クセが無く、スッキリとしていて飲みやすく、もうすぐやってくる夏にピッタリな美味しいビールです。

 

そして「干し芋レモンホワイトエール」は、地産のものを使った特徴的なビールです。茨城と言えば干し芋、そしてレモンは温暖な気候且つミネラル豊富なレモンが育つひたちなか産のものを使用しています。

 

※現在は、月曜・火曜定休&不定休あり、という状況で営業しています。(2021年10月28日現在)

 

『2種類ともライトな飲みやすさが特徴のビールです。「大洗ゴールデンエール」は大洗の湧き水を使用しています。ミネラル分が豊富なので、ビールの発行を促してくれるんです。「干し芋レモンホワイトエール」は、後味に酸味が残るのが特徴ですね。両方ともお陰様で評判も上々で、海に合った感じのスッキリした味わいです。』

 

—本オープンに向けて

Beach culture brewingの展望・野望について伺いました。

 

『まず将来的には9種類くらいのビールを展開していきたいと考えていますが、現実的には本オープン時は、3種類くらいの展開を予定しています。今ある2種類がちょっと淡麗な感じなので、黒ビールやアンバーエールと言った、濃いめのビールを出せたらなと思っています。

 

最初からドンと展開したい気持ちはあるのですが、なにぶんしばらくは私1人で仕込みや販売を行う予定なので、出来る範囲でやっていければと思います。またグッズとして、グラスの販売を考えています。グッズに関しても徐々に増やして行きたいですね。』

 

伺った今後の展望の内容などから、この地域に貢献したいという想いが伝わります。

 

『先ほどひたちなか市のレモンの話をしましたが、将来的にはレモンの栽培を自分で出来ればという想いがあります。またビールに関しては、この辺りで取れる特産品の旨味を活かしたもの、茨城県産の果物や野菜を使ったもの、地元企業とコラボしたものなど、地域が盛り上がるような商品を出していきたいと思います。』

 

—クラウドファンディングを実施中(7月7日に終了)

そんなBeach culture brewingは、現在クラウドファンディングも実施しています。

※目標金額1,000,000円の所、最終的に1,660,000円を集め見事サクセスしました!

プロジェクトページ:https://camp-fire.jp/projects/view/415033

 

そして、ARISE GIFTでもBeach culture brewingの応援企画を実施致します。

※企画は終了しました。

■【予約商品】Beach culture brewing オリジナルTシャツ

※企画は終了しました。

 

 

大洗の未来を担うと言っても過言ではないBeach culture brewing。

夏の季節に、海沿いで飲む爽やかなクラフトビールが楽しみでなりません。

お店情報

  • 営業時間:【プレオープン期間】金・土・日 11時~18時
  • 定休日:月曜日~木曜日
  • 住所:茨城県東茨城郡大洗町港中央11‐2 大洗シーサイドステーション