食堂さくら -平時の営業経験がないお店、2年目の挑戦-

2020年2月10日にオープンし、現在創業して約1年4か月の「食堂さくら」。大洗駅からほど近い場所に、「町洋食」メインの店舗を構えています。

 

『元々調理師として、大洗や大子など県内の色々な施設で仕事をしていました。ここ大洗では「大洗水族館(現アクアワールド大洗)」や、先日廃止になってしまった「県立児童センターこどもの城」の中にある食堂で長く働いていました。様々な経験を踏まえ、お店を構える決心をした所、たまたま空き物件だったこのお店の所有者が叔父だったんです(笑)。そんな縁もありお店を開きました』

そう語るのは、食堂さくらのオーナーシェフ・大内研二さん。共にお店を切り盛りする奥様の美奈子さんと共に、お話を伺いました。

 

『「町の洋食屋さん」という形でやっていますが、「大洗の飲食店にあまり無いようなメニューを出そう」という考え方でメニューを作りました。なので「洋食だけ」みたいなこだわりは持たず、町の食事の選択肢を広げてみたいというスタンスで、今後も考えていきたいです。』

 

-平時の営業経験が無い事の苦悩

昨年の2月にオープンし、オープン直後の慌ただしさを経験してすぐ、新型コロナウイルス感染拡大により、いきなり運営方針の変更を余儀なくされました。

 

『オープンして、「やっとリピーターも少しずつ付いてきた」という矢先の緊急事態宣言で、昨年の4月は本当にお客様が来れなくなり辛かったですね。ただ手を拱いても仕方が無いので、そこからテイクアウトメニューの開発に取り掛かりました。』

 

そうして、ワンコイン(500円)のテイクアウトメニューをいくつか開発し、その名残で現在も販売している『蓋がしまらないほどボリューミー』なカラコロ(唐揚げ&コロッケ)弁当は、大人気のお弁当です。

『あの時テイクアウトメニューを出した事で、テイクアウトの常連さんもおり、今でも頻繁にご来店下さいます。当初は宣伝やステイホーム応援目的も兼ねてワンコイン弁当を作ったのですが、今はやめるにやめられなくなってしまった所はありますね(笑)。

 

そして悩ましいのが「この店の通常の状態の客数がどのくらいなのかがわからない」というところです(笑)。例えば客数が減った際、それが季節的なものなのかコロナが原因なのか、たまたま落ちただけなのかがわからないので、対策が取りづらいんです。そんな形でオープン当初は思ってもいなかった展開も続いていますが、お陰様で1周年を迎える事が出来ました。』

 

-アットホームな食堂作り

1年が経過したお店の、当初のコンセプトなどを美奈子さんに伺いました。

『お店は広くないですし、「海が見える」と言った特徴がある訳でもありません。だからこそ、「アットホームで落ち着ける空間」を作ろうという事にはこだわりました。木のぬくもりを感じる食事スペース、打ちっぱなし風で落ち着いたお手洗い付近、そういったメリハリも出せれば良いなと。』

『例えば、この大きな木のテーブルは元々切ってしまおうと思っていたのですが、大工さんと主人に「この木は一枚である事に意味がある」と激しく止められました。大工さん曰く「切らないからこその良さがある」と。素材の良さを活かした形で、ぬくもりを感じる事が出来るので切らなくてよかったと今は思います。

 

そして、出している料理も家庭料理に近いと思いますが、おうちとはちょっと違う「ワンランク上の家庭料理」みたいな所をこだわっています。』

 

-イベント出店への野望

ここ大洗町では、コロナ禍で町の主要なお祭りやイベントが軒並み中止や延期に追い込まれました。

 

『オープンして1年半、未だに町のイベントを経験しておりません。特に11月の「あんこう祭」の時はお店が大変な事になると色々な人にご助言頂くのですが、残念ながらまだ経験出来ておりません。そのようなイベント時は、積極的にイベントに出店したいと思っているんです。理由は、ウチのお店はまずは地元の方に来て頂きたいという事もありますので、そういう所に自ら出向く事で、町内の方との接点を増やして行ければと思っています。そして、何よりも色んな「伝説」を聞いているので、イベントがどんなものなのか是非体感したいという想いです(笑)。』

 

コロナが明けた後、どんな事をしてみたいかについて、美奈子さんに伺いました。

 

『お店ならではのイベント・体験を提供したいです。例えば夜に電気を消して、ランタンやキャンドルだけで食事を楽しむ、というような非日常的な食事をお楽しみ頂きたいですね。店の前を大型トレーラーが通るのはご愛敬ですが(笑)広くない店内も、うまく活用すれば色々面白いと思うので、早く落ち着いた生活に戻って欲しいです。』

 

【2022年9月9日更新】

今回「ARISE GIFT」では、ガルパンとのコラボランチョンマット(A3サイズ)の販売を開始しました。「平時の経験が無い」という不安な中で営業を続ける店舗への支援にもなりますので、是非お買い求め頂ければ幸いです。

 

食堂さくら×ガールズ&パンツァー ランチョンマット(A3サイズ)440円(税込)

商品ページ:https://www.arise-gift.jp/goods/170309674/

 

『お陰様で1周年を迎えた当店ですが、正直に言えば「1年よく持った」という想いです。こんな最悪な状況の中で1年営業を続けられたのは、ひとえにご来店下さるお客様のお陰です。本当にありがとうございます。この1年、お客様には本当に助けられたと思っていますので、今後少しでも還元していければと思いますので、今後とも宜しくお願いします。』

 

食堂さくら2年目の挑戦は続きます。

一番人気は『たまごトロトロ★オムハヤシ(900円)』です。その名の通り、トロトロの卵とデミグラスソースの相性が絶妙です。テイクアウトでもご利用頂けます。

 

―大洗の通販は「ARISE GIFT」で

お店情報

  • 営業時間:11:30~14:30/17:30~20:30(共に30分前ラストオーダー)
  • 定休日:月曜日/第二・第四日曜日
  • 電話番号:029-212-4455
  • 住所:〒311-1307 茨城県東茨城郡大洗町桜道117